参加者の動向-相場を動かす変動要因-
目次
需要と供給
「価格は需要と供給で決まる」これは経済学の基本中の基本である考え方です。経済学では図のような「需要供給曲線」と言うグラフを用いて解説されます。
右の図をご覧ください。これが「需要供給曲線」と呼ばれるグラフです。横軸が物の取引量で縦軸が物の値段です。
赤の線が供給者の動向を示した曲線、「供給曲線」で、物の値段が安ければ、供給者は数を出さず、高ければ多くの人が売りたいと考えます。
これに対し、青の線は需要者の動向を示した曲線、「需要曲線」で、物が安ければ多くの人が欲しいと思い、高ければ欲しいと思う人が減る様子が表されています。
この2つの曲線が交わるところが、供給サイドと需要サイドの要求が一致する点で、ここで価格が決定されるということをこのグラフは示しています
この考え方は外国為替のマーケットでも同じです。
中学生の教科書に出てくるような理論なので釈迦に説法かもしれません。でも、これはれっきとした理論でマーケットの大前提です。
そして、外国為替相場が変動すると言うことは、上記の通り『需給のバランス』崩れた結果発生する事なのです。
このような需給が崩れる要因となるのが「ファンダメンタルズ要因」であったり「テクニカル要因」であったりするのです。
外国為替取引の参加者
外国為替相場には、インターバンクといわれる銀行、国の中央銀行、一般事業会社(商社や輸出入会社)、機関投資家といわれる生損保・証券会社・投信、ヘッジファンド、外国為替取り扱い業者、個人投資家などが参加しています。この参加者達のそれぞれの特徴を挙げてみましょう。
①インターバンク(銀行)
外国為替取引の中心的な役割を果たす参加者です。外国為替取引の注文の大多数は最終的に銀行に持ち込まれます。相場情報の中で“銀行筋の買いで動いた”とのコメントが出る事があります。それは多くの場合、銀行に持ち込まれた注文をさばくためにその銀行が取引しているのです。その銀行に注文を持ち込むのは、一般事業会社であったり、機関投資家であったりと様々です。
もちろん銀行によっては自己資金を運用する専門の部署があり、こういった部署からの注文も中にはあります。さらに為替ディーラー達の中には、ある程度の自由に扱える自己ポジション枠を持っている者もいて、自分で相場に参加する者もいます。
②中央銀行
中央銀行は自国通貨の相場が行き過ぎた場合、「市場介入」と言う手段で外国為替市場に参加します。この「市場介入」は中央銀行が独自の判断で行う場合や、政府の通貨当局の命令で行う場合があります。日本の場合、日本銀行(日銀)が中央銀行ですが、財務大臣の命により介入が行われます。
介入が行われると、外国為替市場は一時的にせよ大きく需給のバランスが崩れる事になり、またその後の市場見通しに変化をもたらす場合も多く心理的に影響を与えるため、さらに需給バランスが崩れる事があります。
③一般事業会社
一般事業会社が外国為替市場に参加する場合、そのほとんどが海外の業者と商取引を行った結果発生する債権債務を決済することが目的です。中には自己資金を外国為替市場で運用するケースもありますが、本業で発生する債権債務の額と比べると僅かです。
一般事業会社が外国為替市場に参加する場合、そのほとんどが海外の業者と商取引を行った結果発生する債権債務を決済することが目的です。中には自己資金を外国為替市場で運用するケースもありますが、本業で発生する債権債務の額と比べると僅かです。
④機関投資家
機関投資家と呼ばれる参加者には、生命保険会社や損害保険会社、投資信託運用会社、など巨額な資金を運用するところが多く、これらが資産運用を外国株式や外国債券などで行う場合に外国為替取引が発生する場合があります。特に外国債券での運用資金額はとても大きく、外国債券を購入する場合は外貨の買い需要が、売却する場合には外貨の売り需要が発生し、マーケットの需給バランスを大きく崩します。
このような外国債券売買の注文は証券会社に出される為、外国為替取引も証券会社経由で外国為替市場に持ち込まれるケースもあります。
証券会社が外国為替市場に大量の注文を持ち込む場合の大半は、外国債券売買にからんだ為替取引です。
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投資信託会社のうち、ヘッジファンドと呼ばれる海外の投資信託運用会社もあります。一般的にヘッジファンドは相場をかく乱する悪者としてのイメージが強いようですが、実態はそうではありません。
ヘッジファンドの多くは経済学や金融工学などを用いて理論的に市場の状態を分析し、中長期の期間で資金を運用しているのです。なかにはモデル系といわれるファンドで、短期テクニカル指標に沿って売買を繰り返す手法を用いているのもありますが、その比率は僅かです。 僅かとはいえ、テクニカル的なキーポイントでマーケットに参入してくる為に、その取引が発端となって相場が大きく動く場合が多く、その意味で相場を動かす要因として見られているのです。
⑤外国為替取り扱い業者(FX業者)
外国為替証拠金取引を取り扱う業者(FX業者)や、銀行と銀行の取引を中継ぎする旧来の外為ブローカー等がこれに当たります。通常の業者は顧客の注文を外国為替市場に繋ぐのが業務である為、自ら積極的に市場に参加してくることはありません。
⑥個人投資家
近年日本における個人投資家の保有する金融資産は1400兆円にのぼり、さらに歴史的な低金利と株式市場の低迷を受けて、運用先を海外に求める方が増えております。運用対象の商品は様々ですが、海外の商品で運用する場合には必ず外国為替取引が発生しています。その意味では、個人投資家は外国為替市場の中でも大きな位置をしめ始めています。
このように、様々な参加者達が様々な要因で需給バランスを崩す事によって外国為替相場は、日々24時間休むまもなく変動し続けるのです。

